ReactとVue.jsを状態管理から見た選び方

今回はReactとVue.jsのどちらを選定するかについて状態管理という観点で書いていこうと考えてます。

結論

いきなり結論ですがReactは関数型視点でコンポーネントを設計していく。Vue.jsはオブジェクト指向視点でコンポーネントを設計していく。
以上終わり。

と、さすがにこれだけだと何のこっちゃという話なので整理していきたいと思います。

そもそもJavaScritptとは

JavaScriptは言語の中でもかなり特殊な言語です。具体的に言うと関数型っぽくも書けるしオブジェクト指向っぽくも書ける言語です。結果的にプログラミングスタイルが定まっていないため一部混乱をきたしています。そういうある意味カオスなところがこの言語の持ち味です。ただ、その影響もあってライブラリの設計思想にも影響が出ています。

ReactとVuejsのコンポーネントの設計方針

Reactはコンポーネントに状態を持たせないステートレスなコンポーネントの設計を推奨しています。つまり、stateを使わずにpropsを使え。コンポーネントにライフサイクルを持たすなと推奨しています。stateやライフサイクルはコンポーネントに副作用をもたらすためです。
Vuejsはコンポーネントにステートレスな状態を持たせることが推奨していません。別に否定もしてませんが。ただ、現実問題としてVue.jsのコンポーネントにステートレス状態にさせることにそこまでメリットをやはり感じません。

コンポーネントの状態について

結局、コンポーネントにおいては状態をどう扱うかが肝になってきます。逆に状態を持たないアプリケーションであれば無理してコンポーネント化しなくてもいいのではないかと個人的に考えてます。
そのため、ReduxやVuexのなどの状態を管理するライブラリを使用することとセットで考える必要があります。

ReduxとVuex

ReduxはReactのstateの状態を持たせないステートレスなコンポーネントを強制することができます。ReduxはElmという関数型言語から影響を受けているためこのような作りになっています。つまりReduxの冗長な書き方は関数型から影響を受けていると考えればある意味納得できます。私も初めて触った時は処理が分散していてなんとも見通しが悪いなと感じました。しかし、処理が固まっていて欲しいと考えるのはオブジェクト指向カプセル化の考えが染み付いているためだと後になって気づきました。 その反面、Vuexについてはスッと学習コストもなく覚えることが出来ました。同期処理ならここ、非同期処理ならここというようにVuejsの延長線上で考えれます。恐らくオブジェクト指向のままで考えると便利なライブラリです。

ReactとVuejsの選定基準

1. 関数型とオブジェクト指向での基準

開発者がオブジェクト指向型言語出身のメンバーであればVue.jsを使った方がすんなり開発できます。例えば、Ruby on Railsをよく使用しているエンジニアが参加するのであればこちらをオススメします。特に開発メンバーのJavaScriptのスキルがそこまで高くないのであればこちらの方がリスクが低いです。 逆に中心的なフロントエンドエンジニアがプロジェクトに存在するのであればReactがいいでしょう。

2. 大規模サービスかどうか

Vue.jsは状態を持ってしまうので、Reactと比較すれば大規模なサービスでが苦しくなってきます。ちゃんと設計すれば問題ないという指摘もありますが、バックエンドに比べて変更が多いフロントではアーキテクチャで固めた方が保守しやすいです。

3. 設計の難易度

Reduxのフレームワークは非同期処理以外はどこにロジックを記述すればいいか明確です。デメリットとしてはよく言われているようにボイラーテンプレートが多くなります。
反対にVuexは処理をどこに持たすのか自由なため設計次第ということになります。そのため、初期の学習コストは低めですが保守コストはVue.jsの方が高いです。

私はどちらを使うことにしたのか

私はサーバサイドを関数型のElixirを使っているのでReactを使うことにしました。スタートダッシュではVue.jsの方がメリットが高いので迷ったのですが思想は共通していた方が後々良いと判断しました。後は、別の仕事でも使用していたので学習コストはゼロだったのも理由です。

PhoenixでpryをDockerと併用して使う

久しぶりに普通の技術ネタを一つ。
今、ElixirのPhoenixを使って開発をしています。PhoenixRuby on Railsの弟分みたいな存在でRailsを使用したことある人なら学習コストが低めで開発出来ると思います。
そこでpryをdockerと併用して使う方法の説明になります。

Docker 起動

$ docker-compose run --service-ports app sh

説明するとappはPhoenixが起動しているコンテナでshコマンドでログインしています。肝となるのが--service-portsオプションでこれがないとHostのポートとマッピンが出来ません。portの設定はdocker-compose.ymlで設定してください。

Phoenix起動

$ iex -S mix phx.server

mix.exsファイルがあるディレクトリで以上のコマンドを実行することでREPLになります。 あとは、breakしたい箇所で以下のコードを実行します。

require IEx
IEx.pry()

あとは、Allow? [Yn]みたにpryに接続していいか聞かれるのでyを入力すれば止まります。

コマンドのリファレンス

IEx.Helpers

6年間SEO対策に携わってみて

タイトルは釣りだ。流石に6年間ずっとSEOをやってきたわけではない。しかし、SEOについてエンジニア側から発信の情報は少なかった。その中で私がSEO対策をしていて気づいた原則を今回書いていきたい。

SEOは最適化であって上位にあげる手段ではない

SEOの本来の目的はGoogleの検索ボットに正しくインデックスするために情報を整理することである。ただ、企業が行うSEO対策の目的は検索順位を上げることである。いきなり本題であるがこれは全く似て非なるものであって本来のサービスの実力以上に検索順位が上がることはない。勿論、例外はあるだろう。そのパターンは競合サービスがペナルティを受けていたり相当SEOに対して手を抜いているのでたまたま検索上位にいるだけであって持続性はない。とにかく弱小サービスが業界上位のサービスに対してSEOで勝つことは基本的に不可能である。。 これはユーザー視点から考えてみれば当然である。例えば賃貸物件を検索する時に大手サービスではなくローカルな不動産屋が検索順位を独占しているのと一緒だ。ただ、当事者で作業している時にはこの視点がすっぽり抜けていたり、企画の段階でそもそも論を言い出しにくい雰囲気はある。

裏ワザはない

SEO対策をやっていると実は何か裏ワザや革新的な手段があるのではないのかと考えることがある。確かにひょっとしたら裏ワザは”あるかも”しれない。この”あるかも”というのが厄介で断言できないことが多くの悲劇を生み出している。 結局、Googleの社員でもないのでその裏ワザを見つけ出すのは宝くじに当たるようなものであり再現性は低い。

小技はあんまり効かなかった

SEO対策と言っても内部構造を大きく変えることやページのタイトルの修正も含めて大小様々な施策がある。しかし、大体は出来る小さな施策から手を打っていくことが多い。ただ、小さな施策は効果検証がしにくいし効果もあまり出なかった。要するに安物買いの銭失いという状態である。結局多少効果もあるだろうが多少なため費用対効果が薄かった。

じゃあ、効果あることは何だ

エンジニアたるもの公式ドキュメントを見よう。その中の対策はまず一通り行う。ただ、公式ドキュメントの内容を実施したとしても競合サイトとは差別化しにくい。。いや本当だろうか? 「質の高いコンテンツを提供しよう」というところだ。要するに動的に自動生成したようなページではなく独自性のあるコンテンツを提供しようということだ。ユーザー視点から見れば本当にそうで、自分だって動的に自動生成したようなページを見ることはない。結局、お金をかけて地道にページに付加価値をつけることが近道である。そういう当たり前の面倒くささを回避してアイディアや知恵で乗り越えようとするからおかしな話になってくる。だから、SEOというのはお金がある企業がやるような対策であって小さい企業が真剣にやるようなことではない。

余談

SEO施策は何度もやっているが退屈な仕事であるし、殆どのエンジニアの偽らざる本音だろう。だからこそやるならしっかりとキーワード選定も含めた戦略を立てて実行したい。ここには書いていないことは少しはあるがそこは内緒ということで〜

現実的なオブジェクト指向でツラいところ

cassetteの延澤です。
最近、Elixirにハマっている。モダンな言語らしく痒いところに手が届く良い言語だなと感じる。個人としては今まで色々な言語で書いてきて得意な言語はあるけど、好きな言語というのはなかったので良かった。関数型だがモナドを用いないやり方で副作用に対してアプローチしていくというのはすごく面白かった。で、興奮冷めないうちにオブジェクト指向と関数型について比較した内容を書く。Elixirについては書かないw

オブジェクト指向で書くということ

オブジェクト指向で書くことの問題の一つとして状態を持つことが挙げられる。例えば、Aというオブジェクトのaメソッドの中でB, Cのオブジェクトのメソッドが呼ばれていた。A, B, Cというオブジェクトはそれぞれ3つの状態があったとする。すると、aメソッドをUnitテストする場合、3 × 3 × 3の状態の組み合わせになり27パターンのテストをしなければいけなくなる。実際には27パターンの中でもあり得ない組み合わせなどがありもっと少ないが、その見極めをしなければいけない。いや、mockやstubを使えばもっと効率的に出来るという指摘もあるがそれを使うかどうかはまた別の話だ。

状態を上手く管理したいのであれば疎結合に作りカプセル化することである。その上でテストしやすくすることが求められるだろう。その実現としてDIコンテナ・デザインパターンも使用して高いレベルのクラス設計することが重要になっている。事実、オブジェクト指向を前提とした設計を扱う書籍はかなり多い。

オブジェクト指向で書く現実問題

私が考える問題は以下である。

  1. 状態の準備
  2. クラス設計の高いレベル
  3. Web業界の事情

状態の準備

Unitテストを実行する前に多大な準備が必要なケースが多い。上記で書いたようにオブジェクトの状態が特定の状態でないと正しく動かないケース。小さいアプリケーションではそこまで問題ではないが複雑で規模の大きいアプリケーションになると大きな負担となってくる。また、膨大に準備することはテスト実行時間にも影響が出て来る。

クラス設計の高いレベル

状態の準備が大きく必要だが疎結合で作られていないことが多い。そのため、適切な設計をすることが重要になってくる。私も過去に概念分析・UML作成・クラス設計をしてきちんとやった経験もある。そこで感じたのはやっぱり辛いなということだ。そもそも概念分析の必要性やクラス設計の意図を伝えることが大変だった。前提知識が違うため何でそういう意図の設計なのかを伝えるのに時間がかかる。メンバーからすればそこまで複雑な設計にしないといけないのという疑問もあったと思う。また関連する資料も作成したりするのでコストが高かった。正直、設計についてはそこまで辛くないが人に正しく伝えるというところが何だかんだ一番大変。

Web業界の事情

Webのサービスのシステムに本当に高いレベルの設計が必要かどうかが分からない。 それによってどういう影響があるかというと、Webでは設計期間をあまり取らずプログラミング主体なことが多い。設計が弱いため時間が立つと技術負債に陥りやすい。何が言いたいかと言うとオブジェクト指向で複雑な要件をシステムに落とし込むには高度な設計が必要なのに現実は出来ていない。
そのため、3〜4年経ったスタートアップでは技術負債により開発スピードが途端に落ちるケースが多い(この技術負債をどう返したかという記事はよく見かける)。現実問題としてはシステムを一からリライトは難しいのでマイクロサービス化に取り組むことが多い。。

関数型のメリット

上記のことを全て解決してくれる銀の弾丸ではないが関数型を用いることによって参照透過性は得ることが出来る。まあ検索すれば沢山オブジェクト指向と比較した記事があるのでわざわざ言及はしない。主張したいことは設計のテクニックで複雑性を解決するのではなく、言語の機能で解決する方がスマートではないのかということ。

で?関数型言語は普及するの?

しないと思う。明らかに現金よりキャッシュレスでのお会計の方がメリットあるのに中々普及しないのと同じ理由である。ライブラリが少ないなどの問題もあるかもしれないが、人々の意識の方がより根深い問題だと思う。それに、関数型を使える経済的メリットが少ない。関数型言語を使えることで大幅に年収がアップするなら勉強する人も多くなるがそういうわけでもないし全ての問題を解決してくれるわけでもない。

それでも普及させるには

社会全体に普及させるのは困難である。しかし、技術選定として関数型言語オンリーにするアプローチがある。よくサービスによってオブジェクト指向の言語と関数型言語のアプリケーションが混在していることがある。しかしこれだとリソースの効率性から人員をオブジェクト指向と関数型で分業してしまうことがある。大企業であれば別だがスタートアップでは分業はデメリットが大きい。しかも、採用面でも募集がやりにくい。
だから、システム要件に合わせるのではなく本当にやりたいのであれば関数型言語に統一した方が良い。私はサービスが成功するかどうかは技術アーキテクチャと関係ないと感じる。成功するサービスはPHPだろうがJavaだろうが成功する。つまり、Scalaを使おうがElixirを使おうが成功するサービスは成功する。 RubyPHPなどは扱える人が多く募集しやすいが、反面転職されやすい言語とも言える。そう考えると関数型にオンリーとするのはそこまで悪い選択肢ではない。

2017年度の振り返りと2018年度に向けて

総括

前職を退社して今月でちょうど1年になるので今年度の振り返りと来年度の目標を書く。 結果で言えば技術は大きく飛躍した。しかし、本来自分がやろうと考えていたことに関しては色々と見直さなければならない。来年度も今年度の延長線上で進めていくのは何とも面白くないので見直すところは沢山ある。

技術が大きく飛躍した

まず、技術について。前職ではとにかく技術負債との戦いがメインだった。今あるシステムを安全に運用して新しいものに作り変えていくことが主。そのためマネジメントや設計について深く勉強することが多かった。簡単に言えば技術で物事を解決していくのではなく、人やプロセスで解決することが多かった。
しかし、今年度は言語で言えばRubyPythonJavaScriptを主に使用することが多かった(前年はPHPオンリーでしかも5.2を使っていた…)。特にJavaScriptは後半になってからよく書く機会が増えいった。そのおかげでクライアントサイド全般についてかなり詳しくなれたのは大きな収穫だった。また、JavaScript関数型言語に分類されないが、関数型っぽく書くことが出来るため関数型の書き方について何年か越しでついて大きく理解することが出来た。
インフラ面においてもDockerを使用する環境が多かったので便利さを大いに実感した。今後環境構築においてはDockerを利用して構築することにする。なんだか前職をディスってしまう書き方だがマネジメントの経験をして本当に良かったと実感はしている(スタートアップでは中々経験出来ないので個人的にマネジメントは自分の強みとなっている)

ビジネスにはいまいちだった

これは本当に反省。やっぱり思い通りにならなかった。
別に諦めてしまった訳ではないがテスト管理ツールの作成があと一歩のところでずっと足踏みしている。反省としては以下。

  • 1カ月で作れる規模にすれば良かった
  • SPAを多用したこと
  • 外部要因として利用するシーンと接しなくなったこと

まず1カ月で作れる規模にすればよかったのは本当に同意でモチベーションの管理が難しくなった。一応機能を削ったMVPを設定して作ったのだがもっとバッファを持たせれば良かった。またSPAを多用したことによって単純に作業量が倍になった。
特にサーバサイドは初挑戦のPythonDjangoの組み合わせでフロントはVue.jsを使った。思いのほかDjangoの学習量もキツかった上にゼロからモダンなJavaScriptの環境で作業したので大きく時間がかかった。(ただ、このおかげでフロント技術について一気に詳しくなったので経験には繋がったが…)
トドメはスタートアップで仕事しているとテスト管理ツールを使うイメージがあまり湧かなかった。。前回記事を書いたようにしっかりテストをするというよりも、テストコードを書いて重要なフローを検査すれば大きな問題にはならなかった。
反対に成功した面としては企画や仕様の検討、マークアップは事前にやっておくことで開発に集中することを実感したのでこれは上手くいったと感じている。

今年度の目標

去年はフリーランスの常駐の仕事がメインだったので常駐以外の分野に進出したい。今の現場は本当に恵まれていて楽しいが将来への投資も必要だと感じている。特に今まではWebメインの開発が主だったので幅を広げたいと考えている。
戦略としてはニッチなスキルに投資をするのではなく、大きく需要のあるスキルの掛け合わせで価値を高めていきたい。

ブロックチェーン分野に携わる

今年はブロックチェーンについての仕事が出来たらと考えている。今年やりたいことの優先順位の中では一番高い。何故やるのかは詳細にここでは書かないが要するに風上に乗る戦略。今後、どういうサービスが流行るのかは残念ながら自分はあんまり分からない。しかし、ブロックチェーンの基礎を知っていれば自分の方向性が見えた時に舵を切りやすい。

クライアントの分野に引き続きやる

今年はフロントでReact, Vue.jsに携わることが出来たので来年度も仕事で携わりスキルとして固めたいと考えている。本当はiOSAndroidのどちらかやりたいのだがブロックチェーン分野を優先してやりたいのでリソースとしてキツい。。(誰か仕様を考えてくれればやってもいいのだが…)
ただ、アプリは現状需要が大きいが同時に経験年数による参入障壁も高い。上手くいけば安定した仕事には繋がりやすいので投資はしたい。

ウォーターフォール・アジャイル以外の第三の道

cassetteの延澤です。 今回は「ウォーターフォールアジャイル以外の第三の道」について書いていきたいと考えてます。ウォーターフォールアジャイルのメリデメを簡単に紹介して、最後に私の考えを載せております。
ここでアジャイルについて言及してますが、本来のアジャイルとは違う私の経験ベースの内容に一部なっております。なので、アジャイル自身について知りたい方は別の記事を参考にした方が良いです。

スタートアップにアジャイルが都合が良かったわけ

私が大手企業からスタートアップに行って驚いたのは、あまりドキュメントを残さないことでした。開発における仕様書は、デザインとこうやりたい企画書レベルのドキュメントのみ。最悪、企画書さえもなく口頭で伝えられることも多いです。そのため、開発者は以下の能力を求められることが多かったです。

  1. 自分で仕様を考え、それを納得させる力
  2. 素早くコードを書ける力
  3. テストコードが書ける

自分で仕様を考え、それを納得させる力

開発のスピードで一番重要なのは手戻りを少なくすることです。ウォーターフォールアジャイル問わずそこは同じです。しかし、アプローチが違います。ウォーターフォールでは要件定義に重きを置きます。つまり、開発着手前に決めるべきことは決めることが一番の肝になります。反対にアジャイルでは開発着手前に細部まで詰めません。細部に関しては開発者がよしなに開発をします。えっそれでいいの?と思われるかもしれませんが開発者自身が仕様をコントロール出来る権限があるためそれが実現できます。もし、仮に権限がなかったとしてもそれを認めさせるように行動するべきです。こう考えると最終的な権限がない受託開発の場合アジャイルでやることが根本的に難しくなります。逆に事業会社であるスタートアップではこのやり方がコミュニケーションコストも含めてコストを下げるベストな形になります。
ここではやるべきことを精確にやるのが得意な人よりも、自分で提案してどんどん進めるのが得意な人の方が相性良いです。

素早くコードを書ける力

とにかく素早く仮説検証し実装していくためスタートアップでは素早く機能を作れることが重要です。何故、Ruby on Railsというフレームワークがスタートアップと相性が良いのかはそれが理由です。素早く生産性が高いため採用されているのです。(情報が多いなどの理由もあります。ただ、個人的にRailsはあまり好きなフレームワークではないです。。)
そもそも開発者が仕様を考えるぐらいですから、ある意味適当に作れるぐらいが丁度良いのです。仕様通りじゃなくて本当にいいのかという疑問も勿論あります。ただ、事業の目的は仕様通りに作ることではありません。ユーザーに価値を届けることが目的だからです。仕様通りにバグがない精確なシステムだったとしても、使いにくければ誰も使いません。

テストコードが書ける

時間も人がいないスタートアップでもテストコードはしっかり書いてあるケースは多いです。何故、時間も人もいないのに書くのか?
それはテストコードがドキュメントの代わりだからです。スタートアップだとしても仕様は複雑だったりします。また、仕様に詳しい人も多くなく、その人自身も忙しいです。そのため、新しく来る人は手探りの状態で開発を行います。ここでテストコードが威力を発揮します。追加したコードによってテストが落ちることで以前の仕様と整合性を保ちながら開発が出来るのです。

ウォーターフォールアジャイルの限界

ウォーターフォールの限界の一つとして即ち事前に全てドキュメントに落とすこと、ドキュメントを常に最新状態に保つことが難しいです。そこで、色々とルールを決めたりダブルチェック・レビュー会などの人海戦術で乗り切ろうとしますが非効率であることは否めません。
ではアジャイルにも全く問題がないかと言えばそうではありません。現実的に全ての仕様をテストコードに落とし込むのは容易ではありません。例えば、E2Eテストを全てに適応しようとすると今度はテストコードの保守コストが高くつきます。また、今後のFintechやIOTなどのミッションクリティカルなサービスやバージョンアップが難しいサービスに対して今まで通りのスタートアップのアジャイルのやり方が正しいのかは疑問が残るところです。

解決策

ここからは私自身の考えです。ウォーターフォールアジャイルというようにどのように開発を効率良くするかというよりも、そもそも発想を変えて開発する範囲を狭めていけば良いのではないかと考えてます。例えば、画像配信のCloudinaryや認証のAWS Cognitoなどの外部サービスを活用するのです。本当に必要なビジネスロジックの開発は行い、セキュリティリスクが高く保守コストが高いものは外部化するのです。メリットは以下です。

  • 少ない人数で高速に開発できるようになる
  • テスト範囲を切り分けできる
  • セキュリティを専門化に委託することができる

エンジニアの人数が多ければ必然的に管理することが難しくなります。また、現在のエンジニア不足の問題もある程度解決できます。次にテスト範囲でもテストコードで担保が難しいシステムテストの範囲を狭めることが出来ます。セキュリティに関しても、今後は専門のサービスに任せる方がセキュリティエンジニアを沢山雇うよりもコストが低く、結果的にセキュリティも高まると考えてます。
ウォーターフォールアジャイルをどちらを選択するのかは、ビジネスモデルにも影響されるため結論は出ません。ただ、ビジネスのコアとは関係ないシステムは外部に放出してコアとなる箇所に力を注ぐべきだと考えてます。
そうすればウォーターフォールアジャイルのいいとこ取りも実現できるのではないかと考えてます。

補足

何故、スタートアップは急激な成長を求めるのかという疑問はありませんか?
そもそも、しっかりシステムを作ればいいじゃないのかと指摘もあります。でも、働いて思ったのですがこれ難しいんです。
まずスタートアップで働く人は定年まで働こうなんて誰も考えていないんですよ。じゃあ、何を求めているのかというと事業やその人自身のスキルも含めての急激な成長です。その中で成長に伴わない技術選択や施策を実行する決断が難しいし、それで人は中々ついてこれないのです。
ただ、モラルを著しく欠いたシステム開発は大手・スタートアップ問わず止めるべきなのは事実です。

テスト合宿に参加した

cassetteの延澤です! 本日はテスト関連のイベントに泊まり込みで参加した感想とそこから得た考えを書きます。

どんなイベント

以下のイベントに参加しました!
WACATE2017 冬 ~すべてがTになる~ 開催概要 - WACATE (ソフトウェアテストワークショップ)

Web、パッケージ、エンタープライズ、組み込みのQAエンジニアが主に参加していました。しかし、私のような開発側も2〜3割参加しているので開発が参加しにくいという雰囲気ではなかったです。

何で参加したの?

今、テスト管理ツールを作っていてそのヒントになればと考えたのがきっかけです。また、QAエンジニア方とは普段接しないのでお話を聞いてみてどのように普段仕事をして、どのように考えているのかを知りたかったです。

ここから感想

QAエンジニアの人の熱気がすごかったです。勿論、泊まり込みなので元々やる気がある人が集まりやすいという特徴はあるのですが、夜中まで真剣に議論をしていて単純に圧倒されました。

テスト自動化について

私自身の考えだと自動化に興味があるのかと考えてましたが、どちらかというと開発側の人間の方が現時点では興味がある傾向が高いと感じました。勿論、社内の自動化チームの立ち上げメンバーになっていたりと関心自体はあるのですが活発に取り組んでいるという印象は受けませんでした。 また、テスト自動化という言葉自体もビッグワードになっていると考えていて、ユニットテストやE2EテストやCIなど多くのことが一つにまとめられてしまっているので実はこの部分は出来ているということ個別であるのかもしれません。

さらにリリース頻度が高頻度ではない場合、自動化するメリットをそこまで感じていない(テスト期間をがっつり取る)のも理由の一つです。Webやスマートフォンアプリなどは高頻度にアップデートするため自動化に自然と関心を持ちますが、パッケージシステムなどそこまでアップデート頻度が高くないのであればいかにテスト計画をしてしっかり製品を磨くのかということに関心を持ちがちになってます。

今後のQAエンジニアに求められること

フロントエンドエンジニアとサーバサイドエンジニアの関係性でも感じたのですが、QAエンジニアと開発の両方知見のある人が少ないです。特に、企業全体のテスト戦略から構築できる人と考えるとそこら辺のCTOよりももっと数は少ないです。スタートアップ時期はテストについてそこまで神経を尖らせる必要はありませんが、上場目前のシステムやミッションクリティカルなシステム(フィンテックなど)になるとテストだけで大幅な時間が取られてます。何故なら、今までの機能と整合性を保ちながら機能追加するのは新規にシステムを作るよりも難しい場合がよくあるからです。機能追加すればするほど今までの機能が壊れてないという保証をしなければならないからです。
そういった時に自社では自動テストではどこまで保証して、手動テストではどこまで保証するか、もしくはプロジェクトのどの段階からシステムの正当性を保証していくかなどは企業ごとそれぞれの事情を考慮しなければなりません。そうなると、やはりテストと開発両方知っておく必要があるし、また会社のビジネスモデルも意識しなければいけません。

まとめ

個人的な考えですがテストと開発というのを別々に切り出す必要はないと考えてます。よくテストコードを書く時間がないと言われてますが、テストコードを書かないから時間がなくなるのです。