フリーランスは年取ったら仕事無くなるぞ問題

昔からフリーランスは年を取ったら仕事無いぞというのをよく言われてきた。反面今まで業務委託で仕事していると人手不足はどの現場でも発生していて、年取ったらえっそんな仕事減るのという思っていた。

ただ最近少し受託営業活動してみて年を取ったら仕事無いぞという指摘に対しての意味が分かるようになってきた。

まず前提として一人親方で業務委託として単価を上げていってもだいたい1,500万円ぐらいの売上で頭打ちである(この額が高いか低いかは別として)。それより伸ばそうと稼働時間を伸ばさないとかなり難しい。ただ、稼働時間を伸ばすといっても若い時は可能であるが家庭を持つ、健康も含めて考えると長時間の稼働を長期的にやるのは難しい。

そのため考えられることして、何かサービスを運営したり売上が大きい請負の受託をするか、あとは組織化してSESのクライアントワークの高度化に分類される。 ただフリーランスが一人でやるサービスの運営は難易度がかなり高く、収益も実際そんなに上がらなかったりする(センスがいい人はすごく伸びるが、センスが無いと全然伸びない世界)

そうなると難易度とリターンのバランスを取ると請負の受託、組織化していくのが選択肢にあがってくる。

受託の世界

実は自分のキャリアとして最初の会社は受託会社だった。ただ1年半しか在籍していないので、詳しくないまま事業会社に転職してしまった。で、受託の営業してみたが難しい。というよりも調べてみて分かったのが、受託については9割紹介で決まるみたいだ。

これは過去の自分の経験にも合っていて社内で外注したい時は既に取引実績がある会社に頼んでいた。これには理由があってシステムの環境構築だったり、社内アカウントを既に発行していたりなどしていて実作業までの時間を短縮できるからだ。発注者の立場で考えてみると多少安かったりする新規の会社よりも面倒な雑務をカット出来たり、最悪システム開発で炎上したとしても社内的に言い訳が出来るのだ。

つまり何を言いたいのかというと取引実績があり、それが継続しているというのはシステム開発においてはかなり有利である。証拠として事実規模の大きい企業であっても企業サイトがかなりダサかったり、古かったりする企業は多い。

ということはフリーランスが年を取ってから仕事が無くなってきたので、急に受託の営業をしたとしても難しいというのが分かる。また新規に出すとしても金額が安く、体力があって将来有望そうな若い人に仕事を振る方が優先度は高い。

年を取ったら仕事無いぞの正体

受託では技術力ではなく、いかに取引実績があるのかというのが極めて重要である。そのため、年を取ってるのに人脈が薄いフリーランスに対して警報を鳴らすのだと思う。ただフリーランスにもグラデーションがあって、ちゃんと需要の高い技術をちゃんとキャッチアップしているエンジニアやスピードががちで10倍ぐらい違う人もいるので例外も沢山ある。個人的な経験だけど警報を鳴らすのが中小企業の社長さんが多かったので、失礼だが質の悪いフリーランスエンジニアとの経験や仕事の依頼が多くバイアスがかかっているのでは?と感じた。 また受託の営業と業務委託で1人分の仕事を売り込む営業では難易度は違う。変な話だが業務委託で1人分で最初の契約期間は1ヶ月にすれば新規取引だろうがリスクが低い。つまり実力があれば人脈が薄くても2~3社知り合いの会社がいてその案件を回せばとりあえず食っていくことは可能だ。

いかに新規を取るか

結局のところ何も武器がない状態で受託の新規を取るのはかなり難しいだなという実感になった。そうなると取引実績のある会社から紹介してもらったり、既存の取引先よりも1/10ぐらいの予算を提示する、過去にあったクラウド・モバイルアプリという新市場にいち早くキャッチアップするなどしないと難しかったりするのかなと思った。

とはいっても自分の性格や経験から営業がめちゃくちゃ強くなるというビジョンも見えにくい。昔知り合った人はそれこそ週5で飲みに出歩いて取引先も含めて関係性を深めていたが、自分が出来るとは到底思えない。

そう考えると継続的に自分に強い分野を作り発信していく必要性を感じているので、ここをもう少し試行錯誤していきたい。